TOP  > JMAM刊「人材教育」3月号に「教え方検定」に関する記事が載りました。

JMAM刊「人材教育」3月号に「教え方検定」に関する記事が載りました。

*記事内容は以下

「教え方検定」を活用し 「教え、学び、つなぐ」風土が 醸成された強い組織づくりを  


◎内製化の真の目的は、 組織力強化である

 20代の初めに進学予備校の講師 としてキャリアをスタートし、その 後一般企業でトレーナー職に就くな ど、一貫して「教える」ことに携わっ てきた須見氏。現在は年間約170の 研修を担当しているが、その3分の1 を占めるのが研修の内製化にかかわ る「教え方」の研修だという。
「研修の内製化のご相談をよくい ただきます。景気の不安定な状況下 では、外注を抑えることによるコス ト削減は避けて通れない課題でしょ う。ただ、内製化を進めるうちに、そ の真の効果に気づき、より積極的に 取り組む企業も少なくありません」
須見氏は、内製化のポジティブな 側面として次の点を挙げている。
・自社の従業員のために最適化した 教材やカリキュラムを開発するこ とで、高い学習効果を実現できる。
・社内人材を講師として育成するこ とで、指導や教育のノウハウを組 織に蓄積できる。
・専門性の高い人材を活用する可能 性が広がり、一部の熟達者個人の中 に埋もれていた「暗黙知」を組織の 「形式知」として共有・継承できる。
 「研修の内製化をうまく行えば、 組織の中に『教え・学び・つなぐ仕 組み』が構築できます。そうすれば、 何があっても簡単には揺るがない、 強い組織風土が醸成されます」


◎マネジャーやOJTリーダー の「教える力」を養成する

 「研修を何でも内製化すれば経費 節減につながるかというと、そんな ことはありません。内製化にまじめ に取り組むと、意外とコストがかか ります。費用対効果を考えれば、や はりプロにお願いしたほうがいい場 合もあるのです」
 須見氏は、まず、これまで実施してきた外部研修の内容を一度精査 し、「タダでできること」「プロを使 うこと」「内製化すること」の3つに 分類することを勧めている。「タダ でできること」としては、自社の状 況把握、他社の動向のリサーチ、研 修会社からの提案や無料セミナーの 利用などが挙げられる。
 「内外に向かってアンテナを張り、 自社に今必要なことを知り、世の中や 研修の動向を学ぶことが大切です」  「プロを使うこと」としては、体系 化された技術や専門的な知識などが 挙げられる。自社の問題解決に必要 なソリューション、例えばコーチン グなどの一般に確立された概念・技 術は、プロに教わったほうが早く、 確実だろう。では、「内製化するこ と」は何か。それは「プロから導入 した技術や知識を社内に定着させる こと」だと須見氏は言う。
 「考え方がわかり、スキルも学ん だ後で、それを現場でどう使うか、という定着のプロセスこそ内製化す べきです。また、自社に培われてき た文化・理念・ノウハウも内製化し て継承すべきでしょう」
 一般に研修の内製化といえば、社 内トレーナーの養成を考えがちだが、 須見氏は、外部講師の代わりになる ような社内トレーナーの養成だけで は、内製化は定着しないと指摘する。 須見氏によれば、企業の教育業務を 担う役割は図のように外部講師・社 内トレーナー・マネジャー・OJTリー ダーの4つに分類することができる。
 「専任トレーナーを自社で抱えられ る企業規模を考えると、1,000人以上 の規模でなければ費用対効果は上が りません。むしろ現場での定着を図 るうえで大切なのは、勉強会を開く 立場のマネジャーや、実践フォロー を担うOJTリーダーです。この人た ちの『教える力』を養成することが、 内製化を実現するポイントです」
 須見氏は、何らかの知識・技術を 完全に自分のものにできた状態を 100%とすると、プロや社内トレー ナーが集合研修で提供できる範囲は 良くて50%に過ぎず、残りの50%は 現場での勉強会や実践フォローと連 動しない限り「研修でやっただけ」、 学んだ知識・技術が行動化せずに立 ち消えてしまう、と断言する。内製 化を実現するには、単に社内トレー ナーを養成するのではなく、組織全 体を見渡して社内教育の仕組みを設 計することが必要なのである。


◎「教え方検定」を活用し 内製化で組織力を強化

 社内で教育業務を担う社内トレーナーやマネジャー、 OJTリーダーを対象に、 Skillpodが提供している のが「教え方検定」のプ ログラムである。同検定 は、須見氏が研修の内製 化を支援する中で、「教え 方」がどの程度身につい ているのか、効果測定を 行うことの必要性に気づ いて立ち上げたものだ。
 「教えることは、組織内のあらゆ る場面で見られます。指導する側の 教える力量によって、その成果が大 きく変わってくるだけに、体系的に 一貫性を持って『教え方』を普及さ せることを身につけることが重要だ と考えています」
 「教え方」を学ぶことは、次のよう なメリットをもたらすという。
・組織のメリット:会社の文化や、知 的財産を継承する人材を育て、か つ人材育成のコストを大幅に減ら すことができる。教え、学び、つな ぐ風土が醸成される。
・人材育成担当者のメリット:検定に より、教える人材の力量や到達レ ベルを見える化できる。教える人 材の育成に一貫性ができる。
・研修受講者のメリット:体系立てて 学ぶことで、迷った時に立ち戻る ことができるため、自信につなが る。「教える」という、どこででも 通用する最強のポータブルスキル を得られる。
 「教え方検定」で学ぶのは、「Presence (教え手としてのあり方)」「Program (内容・構成)」「Platform(伝え方・表 現力)」の3要素。これらを基本的に4日間のプログラムで学び、最後に筆記・実 技からなる「教え方検定」を受検する。
 「この検定プログラムには、教え るのに必要な基本要素が網羅され ており、受講後、自分でレッスンプ ランをつくり、マンツーマンでもグ ループ対象でも、ニーズに合わせて 教えることができる『教え手』の育 成を目的としています」
 組織人必携のスキルとも言える 「教え方」が身につく検定プログラ ム。研修の内製化を組織力強化につ なげるために、活用してみてはいか がだろう。

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